サンドウエーブGとは

ガラスびんの現状とリサイクル用途への挑戦

現在、日本で作られるガラスびんは約124万トン(平成27年12月末)。その原料の95%は「カレット」というリサイクル資源です。その他、お酒、醤油、牛乳、ビールなどのびんは繰り返し使われ、これらのびんはリサイクルの優等生です。しかし、青や緑など色のついたびんは再生が難しく、年間約25万トン(平成27年12月末)も埋め立てられています。
これを誠に「もったいない」と考え、そのリサイクル用途の開発に努力してきました。その成果のひとつが「サンドウエーブG」です。今まで、廃棄・埋立処分されていた色付きのガラスびんやガラスくずを100%原料とし、製造工程において、破砕・エッジレス化することにより、良好な透水性・締固め特性を持った造粒砂です。

ガラス破砕

地球に還るリサイクルガラス造粒砂

地球とガラスびんの関係をグラフに表しました。グラフ左にあるように、地球(地殻)を構成する主要5元素は、酸素(49.5%)ケイ素(25.8%)アルミニウム(7.56%)鉄(4.70%)カルシウム(3.39%)です。一方、5,000年も前に人類の知恵から生まれたガラスびんの主成分はグラフ右にあるように、ケイ素(62.7%)カルシウム(32.4%)です。
今、使われなくなったガラスびんは、元の姿に戻し地球に返しています。それが「サンドウエーブG」。環境にやさしい製品です。
2005年11月の第2回エコプロダクツ大賞では、優秀賞を受賞したほか、様々な表彰や新材料としての登録、エコマーク商品ほか、リサイクル製品としての評価認定、地球温暖化対策のカーボン・オフセット認証を受けています。→詳しい受賞・評価認定についてはこちら

サンドウエーブG(SWG)の特色

  • 粒子に粘着力が無いため、施工生が良い。
  • 自然砂と比較して、含水比の影響を受けにくいため、雨天時も作業可能である。また、湿潤状態でも締固めが可能なため、乾燥を待たずに施工可能である。よって、作業期間の短縮、作業コストの縮減につながる。
  • 透水性(水はけ)が良いため、転圧不足となる狭い場所で水締めが可能である。
  • 含水比の影響を受けにくい材料、透水性が良い材料であることから、地下水位の高い場所や湧水箇所への埋戻し材として利用が可能である。

山砂との比較例

特性 単位 サンドウエーブG 山砂(茨城県麻生産)
粒子の密度 g/cm3 2.501 2.679
含水比 % 1.9 14.7
粒度 2mmパス比率% 65 98
最大乾燥密度 ρdmax(g/cm3) 1.711 1.739
最適含水比 % 4.9 16.8
透水係数 cm/s 1.3×10-2 10-2〜10-3
最適含水比 % 0.0013 0.038
最適含水比 ρdmax×0.95 20.3 16.3

山砂とサンドウエーブGの比較写真

山砂 サンドウエーブG 考察
山砂 SWG 山砂の方は、雨により法面の崩壊が起こりやすいが、サンドウエーブGの方は、透水性が良いため、法面の崩壊がない。
山砂 SWG 強風時、山砂の方は、砂埃が立ちやすいが、サンドウエーブGの方は、砂埃が立ちにくい。

コンクリート由来の再生砂との比較例

特性 コンクリート由来の再生砂 サンドウエーブG
水が出る施工箇所 施工しにくい 施工性良い
水締め 施工しにくい 施工性良い
再掘削時 コンクリート成分が固形化し掘削困難 容易に掘削可能
有害物質溶出リスク 六価クロム溶出が懸念される 有害物質無し
再掘削時の再利用 コンクリート成分の状況により判断 再利用可能
廃棄時の取扱い がれきくずとして産廃処理 ガラス陶磁器くずとして産廃処理

生産工程

自然砂(山砂・川砂・海砂)と同等以上の性能を持ち、砂の代替材として利用が可能であり、特に良質な砂を必要とする軟弱地盤改良のためのサンドドレーン・サンドコンパクションの砂杭材料やサンドマット材をはじめ、あらゆる砂の代替材として、幅広く使用できます。